REPORT
 
 
ワンストップ型相談センター
外国人総合相談支援センター
 

■REPORT

CINGA事業の一端を紹介します。
 

ワンストップ型生活相談

CINGAの新事業「ワンストップセンター」をスタート
   
 

 2012年4月2日、外国人向けのワンストップ型の総合相談窓口「外国人総合相談支援センター」(通称・ワンストップセンター)でNPO法人CINGA(国際活動市民中心)の受託事業が新たにスタートしました。初日には、東京都新宿区の「都健康プラザハイジア(通称・ハイジア)」11階にある同センターで、通訳兼相談員10人と運営主体のCINGAから黒澤玉夫代表理事、センター所長に就任した藤田琢磨CINGA理事、同副所長の加藤博義CINGA副代表理事らが出席し、運営上の諸条件や注意事項について説明する「顔合わせ会」が設けられました。その後、懇親会も催され、初めて会った人も含めて活動に対する認識と相互理解を深めました。

ワンストップセンターの事務室の様子
 

 同センターは、国が2008年に策定した「犯罪に強い社会の実現のための行動計画2008」に盛り込まれた 「多文化共生を可能とする社会基盤の整備」に沿って、09年に法務省の施策として設けられた「外国人のワンストップ型の総合相談窓口」で、埼玉県と浜松市にも設置されています。新宿と埼玉の相談センターに関しては、09年から11年度までは、(財)入管協会が業務委託を受けていましたが、2012年度から新たにCINGAが事業を担うことになりました。

 CINGAが今回運営に乗り出した最大の目的は、「外国人の立場に寄り添う相談業務」を実現したいと考えたためです。センターは、「生活相談窓口」として開設されながらも、従来の入管業務の相談が大部分を占めていました。いわば入国管理業務の補完的な役割を果たすことが業務の中心になっていたと言うことです。在住外国人などの日常の暮らしの相談に対する本来の「ワンストップ機能」を十分発揮できていない状況が見られました。本来の窓口の意義が十分活かしきれていないことから、都内で専門家相談の実績がある専門家集団のCINGAの強みをプラスすることによって、まさに「ワンストップ型の相談窓口」として機能できるようにしたいと考えました。

 これまでのセンターの機能に、CINGAが運営することによって新たに加わったものがあります。一つは、月に1回程度行う専門家相談。これは、文字通り「ワンストップ」機能を発揮するために、弁護士、精神科医、社会保険労務士、行政書士、労働相談員などが一堂に会し、外国人の生活相談に対応するというもので、これまでなかった事業です。二つ目は、ルーマニア語の相談を週1回設けたこと。こうすることで、日常の相談業務の充実が図られました。

 埼玉のセンターは、埼玉県国際交流協会との連携事業として行われているもので、言語としては週3日1人の相談員がポルトガル語での対応を行い、新宿の方は、英語、中国語、ポルトガル語が毎日、ベンガル語が週3日、インドネシア語、ベトナム語、ルーマニア語が週1回の多言語で相談員が対応しています。

ワンストップセンターで行われた「初顔合わせ」

 CINGA が業務をスタートさせた4月2日は、相談業務が一段落した午後4時からワンストップセンターの会議室で「顔合わせ会」が始まり、黒澤代表理事と藤田所長の挨拶がありました。

 また、この後、このセンター設立に当たり法務省の政策立案者から相談を受けアドバイスをし、また、相談員の紹介をしてきた東京外国語大学多言語・多文化教育研究センターのプロジェクトコーディネーターの杉澤経子さんが、センター設立の経緯と目的、さらに目指すべき相談業務、多言語対応のできない自治体のバックアップ機能までも担うセンターを目指すべきだ―などの将来構想も含めたセンターの役割・意義について説明がありました。

事務手続きの説明をする新居みどり
CINGAコーディネーター(中央)

 また、社会保険労務士でもある加藤副所長からは報酬や勤務時間などを決めた労働条件通知書や就業規則など、またこの日の会合で司会進行も務めたCINGAコーディネ―ターの新居みどりさんが事務手続きの説明をしました。

 

終了後、CINGAメンバーと相談員の懇親会が開かれました。



 ワンストップセンターでの初の「顔会合わせ会」終了後、通訳兼相談員の7人と黒澤代表理事はじめCINGAのメンバー4人、さらに東京外国語大学の杉澤経子さんも出席し、ハイジア17階の「海鮮 はなの舞」で懇親会が催されました。
 これからともに事業を行うに当たって、相談員とCINGAのメンバーが互いの立場を理解するには「食事を共にする」ということが最も手っ取り早いという黒澤代表の哲学に基づく、粋な計らいで実現したもので、新宿駅西口の超高層ビル群が間近に見える地上約80bからの展望を楽しみながら懇親会は、短時間ながらも初めて会った人同士の会合とは思えない和気相合の雰囲気で行われました。
 自己紹介では、相談員の人たちは主にこれまでの外国人や外国語との関わりなど自らのキャリアを中心にした話があり、また、CINGAのメンバーからは、CINGAが活動として目指しているものや自らNPO活動に関わっている理由などが披露されました。相談員の人たちからは、時間の都合で「顔会せ会」では聞けなかった労働条件のことなどの質問も出されるなど、率直な意見や質問が出ました。
 最後に黒澤代表からの「ハイジア入居者は、この店では10l引きだそうです」とのお得情報の報告に再び盛り上がりました。



 

研究活動成果の発信

  東京外国語大学多言語・多文化教育研究センターが実施した「多言語・多文化協働実践研究プログラム」にCINGAは団体として参加し、研究成果を執筆しました。
『シリーズ多言語・多文化協働実践研究10 共生のまちづくりに向けた地域日本語教育プログラム―長野県上田市と東京都足立区の実践から―』

『シリーズ多言語・多文化協働実践研究13 共生社会に向けた協働の地域づくり―「協働型居場所づくり尺度」の開発〜長野県上田市における実践と研究』
  また、2011年11月27日に行われた同センター主催の「多文化社会協働実践研究・全国フォーラム(第5回)」発表セッションで、CINGA研究チームが、「多文化社会型『居場所づくり尺度』による地域日本語教室の分析と今後の活用」をテーマに研究成果を発表しました。
 

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