9月7日研修会報告

9月7日(土)に第1回 「外国人相談や通訳に関わる人々によるカンファレンス」と「相談員と少数言語通訳者のための研修会」が開催されました。(東京都在住外国人支援助成対象事業)

 カンファレンスでは、まず事例研究の大切さを学ぶセッションを設けました。次に経験年数や役割の異なる参加者がグループをつくり、外国人親子の教育相談のケースを題材に話し合いをしました。
相談員といえども、それぞれの職場によって職員が違うため、自分は相談員としてどのレベルのところまでできるのか、することが許されているのかを考えながら、議論を通じて最も適切な対応を見つける作業をしました。
最後にスーパーバイザーのアドバイスを得て、直接的解決でなくとも様々な角度からのサポートがあり得ることを学びました。参加者からは多くの気づきを得たという反応が多く寄せられました。

 午後の最初の研修は「家族の問題と法律」弁護士渡部典子さん。外国人を当事者とする家庭の問題に関する法律相談で知っておくべき法令や法的解決の仕組みについて講義。後半は離婚や子供の認知といった具体的な相談事例を使って法律相談がどのように検討され解決に至るかのプロセスを追体験。参加者からは難しい法律問題でも質疑応答しながら進められる参加型でわかりやすかったという感想が聞かれた。

 午後の2つめの研修は「教育問題と発達障害」外国人教育相談員 李原翔さん。
 外国人の親子が直面する日本の教育制度の特徴と発達障害に関する基本事項の講義。後半は講師が関わった外国人相談の具体的事例研究。発達障害が懸念される場合に外国人生徒とその親が直面する特有の課題が浮き彫りになり、参加者も厳しい現実に認識を新たにした様子でした。最後は問題点だけでなくその子の良いところを見つけてあげることも大切という講師の温かなコメントで場がなごみました。